近頃、MAHO-PBXを使ったコールセンターについて多くのお問い合わせをいただきます。
コールセンターの仕組みでポイントになる点はいくつかありますが、システムとして必要になるのが着信呼の制御やオペレータを管理するためのACD(Automatic Call Distribution)と、着信した電話をスムーズに対応するためのCRM (Customer Relationship Management)システムです。
MAHO-PBXシリーズでは、着信呼の振り分けや管理のために「ACDオプション」を用意しています。しかし、CRMシステムについては特にご用意していません。このため、MAHO-PBXシリーズでは、「MAHO Dialer」というCTIソフトを提供しており、このMAHO Dialerを用いてCRMシステムと連携する仕組みをご提供しています。
今回は、オープンソースで公開されている「SugarCRM」との連携方法についてご紹介します。
「SugarCRM」は、オープンソースで公開されているCRMソフトウエアです。日本語化もされており、国内も多く使われています。
CRMソフトは、それぞれにいろいろできることも異なるため、一概にSugarCRMが「一番良い!」とは言い切れない部分もありますが、中小規模の会社またはSOHOでは必要十分な機能が備えられています。SugarCRMの詳しい説明やインストール方法などについてはSugarForumで詳しく紹介されていますので、そちらをご覧ください。
このSugarCRMとMAHO-PBXの橋渡しをするのが「MAHO Dialer」になります。
MAHO Dialerには、ExpressとProfessionalの二つのバージョンがあります。
Expressは、MAHO-PBX Office以上に標準で添付されるもので、Windowsパソコンにインストールして利用します。おもな機能は、自席の電話と連動してパソコンで取り込んだ電話番号に発信したり、着信時にPBXの電話帳を検索して発信者のお名前を表示したりします。
Professionalは、コールセンターなどで利用することを想定したCTIソフトになります。MAHO-PBXのACDオプションと連動することで、オペレータの在籍状態の管理を行うことができるほか、着信時に発信元電話番号をもとにアプリケーションを起動する機能を持ちます。
CRMシステムとの連携はこの「アプリケーションを起動する機能」を利用します。
SugarCRMとの具体的な連携方法はとても簡単です。MAHO Dialerの環境設定にある「アプリケーション連携」の設定で、「コマンド」に使用するブラウザを指定します。そして、「起動オプション」に以下の設定をするだけです。
"http://<SugarCRMのホスト名/index.php?searchFormTab=basic_search&module=Accounts&action=index&query=true&phone_office_basic=$NO$"
起動オプションでは、ブラウザで表示するURLを指定していますが、このURLの最後に「$NO$」とあります。この部分が発信元番号に置き換えられMAHO DialerからSugarCRMに引き渡され、SugarCRMで該当する電話番号のお客様情報を表示してくれます。
CRMシステムでは、アプリケーションの起動オプションに電話番号をつけることで検索ができるものはほかにもあります。たとえば、Salesforceなどもその一つです。
ご興味があればお気軽にお問い合わせください。