以前、MAHO-PBXと連携してドアの開閉を行う方法についてご紹介したことがあります。
新しいMAHO-PBX NetDevancerでは、このドア開閉などを行う「外部機器連携」という機能が大幅に拡張され、標準実装されています。
当社の溝口オフィスは、2016年1月に新オフィスに移転したのですが、その際に溝口オフィス自体をMAHO-PBXの展示場としても使えるよう様々な実装をしていますが、この際に、この外部機器連携を活用して、電子錠をMAHO-PBXと連携して解錠する仕組みも導入しています。
今回は、この実際の導入事例をもとに外部機器連携についてご紹介します。
外部機器連携の場合、IoT機器等では、HTTPなどでAPI連携することで対応が可能です。そのほかの機器の場合、特に電子錠などの場合は、A接点というものを駆動することで対応できることが多いようです。A接点とは、いわゆる「スイッチ」で、単純にリレーなどをかまして、スイッチを押したり・離したりを機械的にできればよいわけです。
ちなみに、A接点系の機器は意外と多く、蛍光灯のスイッチ等にも使われていますので、これだけでかなりの場面で利用できます。
MAHO-PBX NetDevancerは、外部機器連携の設定画面で、HTTPのGET/POSTに加えて、KARACRIXという機器の連携機能を提供しています。
HTTPのGET/POSTについては、多くの皆さんがご存知の通り、URLを設定に入れていただければ、問題ありません。
KARACRIXの場合は、株式会社エスアイ創房という会社から発売されているKARACRIXシリーズの「NetBox-E100-BK1628A」という機器に対応しています。これは、接点入力が16個も備わっているため、いろいろ使いようがあります。
今回は、iNAHO INTERLOCKという製品と連携するため、INTERLOCKに少々小細工(この辺はひ・み・つ)をして、KARACRIXでリレー(接点入力)を動作させると、電子錠が開く。という仕組みを作っています。
溝口オフィスでは、オフィス入口とワークスペース入口に2つの電子錠を設置しましたので、KARACRIXの2回路を使って電子錠の使い分けをしています。
KARACRIXからちょっと細工をしたiNAHO INTERLOCKを2系統つなげ、あとは、MAHO-PBX NetDevancerの設定です。
NetDevancerでは、まず外部機器連携の特番設定をおこないます。
「初期設定メニュー」の「ダイアルプラン」設定で、特番に使う番号を設定します。
「管理者メニュー」の「特番設定」で、外部機器連携の設定をおこないます。この設定では、最大10個までの設定が可能になっていますが、今回は2つ設定なので、「1」と「2」を使いました。
個々の設定は、KARACRIXのIPアドレスやパラメータを入力すれば問題ありません。この辺の詳しい設定は、購入時に相談いただければご説明させていただきます。
設定が完了したら、実際に試してみましょう。
特番設定で設定した番号を押すと、KARACRIXのリレーが反応し、それに応じて、電子錠が開きます!
文字で書くとそうでもないですが、意外と感動します(笑)。
電話でダイアルすれば、電子錠が開く。ということなので、当然リモートからも電子錠を開けることが可能です。たとえば、休みの日に荷物の配達があった際、当社ではオフィスのインターホンが押されると、社長のMobileWarp端末が呼ばれます。(それもどうかと思いますが・・。) この際、電子錠をリモートから開けることで、荷物を不在で戻すことなく受け取れるなどの活用も可能です。 ただし、警備サービスなどと契約されている場合は、警備の会社と十分相談してください。ドアを開けた瞬間に警報が鳴るとか、かなり引いてしまいます。
このように、昨今のIoT機器をはじめ、リレー装置などを含め、NetDevancerでは、外部機器との連携機能を充実させていますので、単なる、電話主装置という位置づけだけでなく、様々な活用方法を検討いただくことが可能になっています。