スマートフォンのビジネス活用が進む中、注目を集める問題点がある。「セキュリティ」です。
考えてみれば、ガラ携時代でも携帯電話の中にはお客様の個人情報を含む重要情報が記録されていたのですから、この問題は今に始まったことではありません。では、スマートデバイスで総称されるモバイル端末で何かが変わったのでしょうか?
その答えは明確です。モバイル端末がスマート(優秀)になりすぎたのです。
スマートデバイスは、従来のモバイル端末の常識をやすやすと凌駕してしまいます。これ自体は様々なビジネスチャンスを生むため大歓迎なのですが、誰もが気安く使え、さらにいえば誰もがアプリケーションを生み出すことができ、そして、大画面で使いやすい。加えて言えば、モビリティにも優れています。まさに、非の打ち所がありません。
しかし、この便利なモバイル端末が普及し、コモディティ化してしまったがためにあるゆえに様々な問題を生んだことも事実です。
一つは、紛失リスクです。人間が使う以上、紛失は避けられません。問題は、いかに早く紛失した端末をロック、またはワイプできるかです。そうしなければ、端末から様々な情報を抜き取られるリスクがあるからです。さらには、このモバイル端末を仕事で活用しているような場合、社内システムにアクセスされるなどのリスクも発生してしまいます。
二つ目は、ウイルス等による情報漏洩リスクです。アプリの導入は、常に未知のウイルスへの感染リスクを伴います。スマートフォンはしばらくはこれらのウイルスとは無縁だと考えられていましたが、ここまで普及すれば、攻撃者にとっては格好のターゲットになります。この為、ウイルスに感染しないよう最近ではスマートフォン用のウイルス対策ソフトも販売されています。しかし、発見されているウイルスはウイルス対策ソフトで守られるたことが可能ですが、未知のものには歯が立たないのです。